北米で電子版週刊少年ジャンプ来年発売 紙出版は終了へ

 北米で翻訳マンガ出版を手掛けるVIZ Mediaは、デジタル版の週刊少年ジャンプ英語版となる「WEEKLY SHONEN JUMP ALPHA」をスタートすると発表した。2012年1月30日に創刊号をリリース、その後は週刊で発売する。VIZ Mediaのデジタル書店VIZManga.com もしくはVIZ Manga appsを通じて購入する。販売価格は年間契約で25.99ドル、1冊ごとは0.99ドルを予定する。
 また、デジタル雑誌の創刊に伴って、2003年から続いていた月刊マンガ誌「SHONEN JUMP Magazine」は2012年3月に刊行を終了する。紙出版からデジタル出版にビジネスを移行するかたちとなる。

 新雑誌は『バクマン。』、『BLEACH』、『NARUTO』、『ぬらりひょんの孫』、『ONE PIECE』、『トリコ』などの人気マンガが掲載される。いずれも日本の「週刊少年ジャンプ」(集英社)に連載される人気マンガである。また、作品は日本国内の「週刊少年ジャンプ」で掲載されたものが2週間遅れで翻訳される予定だ。
 VIZ Mediaは新しいデジタル雑誌により、北米のファンにより安く、早く、日本のマンガを届けることが出来るとする。同社は既にマンガ単行本で、主要タイトルの日米の発売時差を大幅に短縮している。さらに、『NARUTO』、『ONE PIECE』などでは、紙出版の単行本とデジタル出版の同時発売を実現している。日米の作品の提供時期の格差、紙とデジタルの格差の双方の短縮を目指す。

  デジタル出版への野心的な取り組みの一方で、長年、日本マンガファンの育成にも大きな役割を果たしてきた「SHONEN JUMP」の終了は、北米のマンガ出版関係者には寂しいものとなりそうだ。
 北米では2009年に、同じVIZ Mediaが刊行していた月刊少女マンガ誌「Shojo Beat」が休刊、2010年夏にはYenPressのマンガ誌「YenPlus」がデジタル版に移行している。「SHONEN JUMP Magazine」の終了で、北米から日本マンガの翻訳雑誌が姿を消す。

 「SHONEN JUMP」は2003年初頭にスタート、およそ10年間刊行が続いた。一時期はおよそ20万部台の発行部数があったが、近年部数は減少していたとみられる。
 日本で連載された最新エピソードが違法なかたちでネット上に多く流通していることや、書店数の減少で子どもたちが雑誌を入手出来る場所が減少していることも影響しているとみられる。また、掲載エピソードが日本での連載から大きく遅れるなど、月刊というスタイルが読者のニーズをカバーし難いとの事情もある。デジタル出版とすることで、リリースの時差を大幅に縮めると同時に、雑誌の入手機会の拡大も狙う。
 一方で、ネットを利用しない子どもたちを作品から遠ざける可能性もある。「SHONEN JUMP」は子どもたちの間での雑誌の廻し読みも多かったとされているだけに、デジタル出版がそうした機会の喪失をどうカバー出来るか、今後の展開が注目される。

VIZ Media http://www.viz.com/