クリエイティブ産業の知的財産権侵害対策強化事業      経産省が公募入札実施

 「クールジャパン」のキャッチフレーズをもとに、国が映画やアニメ、ゲーム、音楽、マンガなどのコンテンツ産業、食やデザイン、ファッションなどのクリエイティブ産業を振興する動きが続いている。世界的にも競争力の高いこれらの分野の産業強化、そしてその海外展開で日本経済でのさらなる発展を期待するものだ。
 しかし、海外展開を目指すなかで近年指摘されるのが、知的財産権の侵害行為による障害だ。模倣商品や権利者未許諾の海賊版商品、データファイルの流通だ。これらは食ブランドの偽装やファッションやDVDの偽物、そしてインターネット上に流通する権利者未許諾の映画、アニメ、マンガ、書籍のファイルまでに幅広い領域にわたる。これらはビジネス機会の喪失につながるだけでなく、本来の品質を持たない模倣品の流通などで、日本ブランドを傷つける可能性もあるなど、深刻な問題となっている。

 こうした状況を深刻に捉える経済産業省は、この実態調査と対策に乗り出している。そうした施策のひとつとして、平成23年度に「知的財産権ワーキング・グループ等侵害対策強化事業」を行う。
 この事業を実施する企業・団体の公募入札が実施される。実施要綱、公募内容が、9月16日に経済産業省サイトにて公開された。入札にあたっては必要書類を作成し10月6日12時までに経済産業省商務情報政策局生活文化創造産業課に提出する。入札結果は、10月11日に公開される。また、9月21日には経済産業省にて、入札説明会も実施する。

 侵害対策強化事業では、主に2点が求められている。ひとつはクリエイティブ産業の全体像や定義、特長、日本経済にとっての重要性などの整理、国内外での知的財産権等での侵害の実態と対策の現状把握である。もう一点は効果的な知的財産権等侵害への対抗措置方向性の検討、それに連携したクリエイティブ産業ビジネス拡大・円滑化の方策の検討である。
 また、これまで一般的だった調査報告書よりも、より多くの実施活動と内容が求められている。主な事業は3パートに分かれている。1)国内外文献調査、データ収集、2)ヒアリング調査、アンケート調査、3)有識者委員会、タウンミーティングである。知的財産権侵害対策強化のための施策検討も含めた大掛かりなものが目指されている。

経済産業省 
http://www.meti.go.jp/

平成23年度知的財産権ワーキング・グループ等侵害対策強化事業
クリエイティブ産業に係る知的財産権等の侵害実態調査及び創作環境等の整備のための調査)

http://www.meti.go.jp/information_2/data/20110916155101.html