トミー、タカラ合併合意 来年3月に新会社誕生

 2005年5月13日、トミーとタカラは既に報じられていた両社の合併について基本合意に達したと発表した。この合意により、両社は来年3月1日を目処に合併することになった。合併により新会社は、国内玩具会社2位、世界玩具会社4位、玩具部門単独では国内最大規模になる。新会社の社長にはトミーの富山幹太郎社長、代表権のある副社長にはタカラの佐藤慶太会長が就任する。
 
 今回の合併における合併比率はトミー1に対してタカラ0.178となり、週末の両社株の終値トミー1921円、タカラ495円に対してタカラ株が約40%のディスカウントされている。これは、12日に発表されたタカラの大幅赤字と財務体質の悪化、今後予定されている第3者割当増資を織り込んだものと考えられる。
 さらに合併に先立ち、タカラの株式の約22%を取得したインデックスによる発行価額156円の第三者割当増資が行われる。これでインデックスのタカラに対する投資は合計137億円になるが、インデックスは新会社でもトミーの富山社長の資産管理会社と並ぶ大株主の座を維持することになる。

 また、トミー、タカラ、インデックスの3社は豊富なキャラクターを生かしたライセンス事業、コンテンツ関連事業を行うための新会社のタカラトミーネットワークスを今年9月に設立することで合意した。資本金は10億円、インデックスとタカラトミーが半分ずつ出資する。この設立により両社のキャラクター資産を生かしたビジネスの足掛かりが出来る。

 両社は今回の合併が対等合併であると述べている。しかし、合併におけるタカラ株の交換比率は市場価値より大幅にディスカウントされている。また、その合併比率価値からさらに低い価格で第3者割当が実施される。これはタカラ株の事実上の大幅減資といえる。また存続会社がトミーであり、日本の会社名こそタカラトミーであるが英文の会社名はTOMY COMPANY, LTDになる。このことから、今回の合併がトミーによるタカラの救済とインデックスによる資本注入の色彩が濃くみえる。

 今回の合併で大きな利益を得たのはインデックスだろう。成長に限界が見えてきた携帯情報サイトからキャラクターを用いたコンテンツのビジネスへの進出を計る足掛かりを築くことが出来たからだ。
 一方、昔ながらの手堅い経営を行うなかで新分野に乗り遅れていたトミーも、IT・ネット分野での大きなパートナーを得ることで成長の機会を得た。しかし、疲弊したタカラの玩具部門がトミーにどういった影響を与えるのかは懸念となる。
 タカラについては資本注入を受け、合併を行うことで企業の存続を確かに出来た。合併比率こそ低いものの会社名にタカラの名を残し、新会社の役員にトミーの3人を上回る4人を送り込むことに成功した。しかし、これまでのタカラの株主は株式減資に匹敵する合併が行われることで大きな痛手を受けたことになる。