2005年2月期 東宝の好決算 アニメも貢献

 東宝が4月26日に発表した2005年2月期の連結決算は売上高が2021億円(前期比3.7%増)、営業利益が254億円(同16.4%増)、経常利益が258億円(同14.8%増)と共に過去最高を記録した。映画興行の好調は、増加の続く国内スクリーン数や、映画観客数の21年ぶりの1億7千万人台乗せ、さらに復調傾向にある邦画興行という環境に負うところが大きい。また、昨年邦画としては歴代第2位を記録した『ハウルの動く城』や原作がベストラー小説の『世界の中心で愛を叫ぶ』、『いま会いに行きます』への製作参加が貢献している。
 東宝の昨年の興行収入市場シェアは、全体の28.15%と2位のワーナーブラザース、3位のブエナビスタを大きく引き離している。こうした状況は、国内邦画の歴代興行収入ベスト10の全てを東宝が配給を手掛けていることで判る。さらに、このベスト10のうち実に4作品までが昨年の作品であり、昨年の好調な業績を裏付ける。

 また、『ハウル』以外にも、アニメ作品の業績への貢献度は大きく『ポケットモンスター』、『名探偵コナン』、『NARUTO』、『クレヨンしんちゃん』などの子供向けのアニメのヒットなどの存在感が大きい。このほか、昨年は『イノセンス』や『スチームボーイ』といった大作劇場アニメも多く、東宝にとってはアニメ抜きでは業績が語れない1年であったともいえる。

 しかし、2006年2月期は前期の『ハウルの動く城』や一昨年の『踊る大捜査線』といった大ヒットを狙える作品がないことから東宝では減収減益を見込んでいる。今期は、既に公開された『ローレライ』や『戦国自衛隊』といった作品がどこまで稼げるのかにかかっているだろう。
 また東宝は、アニメではシリーズのものの『名探偵コナン』や『NARUTO』に加えて子供に人気の絵本『あらしのよるに』のアニメ化の製作に参加するほか、『ポケットモンスター』、『クレヨンしんちゃん』の配給を行う。また、近年の増えているマンガからの映画化では『あずみ2』や『NANA-ナナ-』、『タッチ』などの製作を行う。