スタジオジブリ 徳間書店から独立へ

 2005年2月11日の読売新聞によると、現在、徳間書店の一事業本部門とされているスタジオジブリは徳間書店より分離・独立することになった。これは、宮崎監督らが取締役である株式会社ジブリ(東京小金井市)が、過去の作品も含めたジブリ作品の営業権を100億円から200億円の対価で徳間書店から譲渡されることで行なわれる。
 株式会社ジブリは資本金1000万円で代表取締役に鈴木敏夫氏、宮崎駿氏と高畑勲氏が取締役となる。今回の独立は業績が回復した徳間書店に好業績のジブリの独立を認める環境が整ったことと、新会社側に営業譲渡に必要な資金調達の見通しが立ったためであるとしている。また、新会社は良質なアニメの世界発信やアニメ制作者の育成を目指すという。

 スタジオジブリは、東映動画出身の原徹氏が設立したトップクラフト社(『風の谷のナウシカ』を制作)を前身として1985年に徳間書店の出資により設立された。1997年に徳間書店のスタジオジブリ事業本部として再編され現在に至っている。徳間書店は大手アニメ雑誌『アニメージュ』の出版を手掛けており、両者のタイアップによる宣伝も行なわれていた。大ヒットの続くジブリ映画は、これまでは、徳間書店の業績を大きく支えていた。
 今回の独立は、営業譲渡の対価を支払うとはいえ、こうした意味で徳間書店の英断といえる。しかし、映画の製作自体は製作委員会方式が取られている。徳間書店は、今後もジブリ作品の製作委員会に加わることで、今回の独立によって経営業績に対する影響はさほど受けないだろう。
 新会社の出資比率や、徳間書店が現在米国のディズニー社と結んでいる提携が新会社に引き継がれるのかなどについての詳細は不明である。