タカラ社長とコナミの対立に第二幕?

 2005年1月27日、玩具メーカー国内第2位のタカラは、2005年3月期業績で最終赤字が105億円になる見通しを公表した。また、1月31日には、この業績悪化を受け4月1日付で創業者一族の佐藤慶太社長が引責辞任を行ない、現アトラス社社長の奥出信行氏が社長に就任すると発表された。
 
 こうした中、退任を表明した佐藤慶太社長が日経ビジネス2005年2月7日号の記事『敗軍の将、兵を語る 成功体験に溺れた拡大路線』の中で、今回の辞任の顛末と大株主であるコナミとの関係を語っている。この記事の中で、今回の騒動についての興味深い事実が幾つかでている。
 佐藤社長は、噂されていた経営方針を巡るコナミとの対立を認め、コナミがタカラの経営への影響力行使に度々動いていると述べている。そのうえで、現在、コナミ以外の他の会社との提携を進めており、その会社はコナミと異なり経営の自主性を重んじてくれるのでその会社の傘下に入るのも止得ないと語っている。また、噂されている村上ファンドに佐藤社長が接触を図ったことが社長退任のきっかけになったとしている。

 ここで、一番気になるのは、佐藤社長が接触を図っている新たなスポンサー企業がどこかである。玩具メーカーを傘下に収めることで経営上有利な会社、かつタカラを支えるだけの経営余力のある会社となるとあまり思い浮かばない。可能性が高いのは同じ玩具会社とゲーム会社ぐらいである、あるいは、業種には拘らない投資ファンドであろうか。
 玩具会社とすれば、タカラを買収出来そうなのは国内ではバンダイグループのみだが非現実的に思える。すると、業務提携を結んでいる米国の玩具会社第2位のハスブロ、あるいは世界最大の玩具会社マテルぐらいだろう。ゲーム会社であれば、任天堂といった会社だがどれも実感がない。
 現在の会社の株主の第1位は、佐藤社長の資産管理会社であるが、コナミも22%株を所有する株主第2位である。どのような会社がスポンサーになるにしても、佐藤社長は株の約12%を握る村上ファンドの支持を得ることは絶対必要であろう。6月の株主総会までに、佐藤社長が反撃に出るのかは未だ流動的である。

 玩具会社と創業者一族の関係では、国内業界第1位のバンダイは1997年に創業者一族である山科誠氏がセガとの合併騒動を巡る混乱の責任を取って社長を退いている。その後、バンダイグループの業績は急激に好転した。また、業界第3位のトミーでは創業者一族の富山幹太郎社長のもと業績は好調である。
 玩具会社に限らず、会社の経営においてオーナー会社が劣っているのか優れているのは一概に判断はつかない。しかし、これまでのタカラの拡大路線に限界が来ているのは事実である。こうした拡大路線の維持のための新たなスポンサー探しであれば、タカラの経営を巡る混乱は今後も続くであろう。