2004年 邦画に占めるアニメの割合

 2004年の映画興行は邦画の好調により過去最高に達しているが、社団法人日本映画製作者連盟はその詳細を資料として発表している。邦画の復活と言われながらも依然アニメ映画の興行に頼る日本映画界の現状が判る。
 邦画と洋画の割合は、邦画が全体の37.5%対して洋画が62.5%で邦画は昨年の33%より割合が上昇しており、長年続いた邦画の地盤沈下に歯止めがかかっている。そして、その邦画の復活を牽引したのが公開1ヶ月あまりで200億円を稼ぎ出した『ハウルの動く城』であることは間違いない。次いで、邦画興行2位の『世界の中心で愛を叫ぶ』や3位『いま、会いに行きます』が取り上げられるが、発表された資料を見ると邦画におけるアニメ映画の大きな貢献が目に付く。

 先の3作品のあとの、4位、5位、6位に『ポケットモンスター』、『ドラえもん』、『名探偵コナン』の人気作品がそれぞれ続いているだけでなく、ベスト20のうち20位の『イノセンス』までアニメ作品が9作品ランキング入りしている。さらに、アニメが原作というべき『CASSHERN』、『NIN×NIN 忍者ハットリくん』まで入れると11作品に及ぶ。
 20位までの興行収入合計655億円のうち368億円(11作品なら403億円)がアニメによってもたらされている。これは、おおよそ全体の6割近くになる。好調といわれる邦画は実際には相変わらずアニメの活躍が大きいことが判る。しかも、その大半が『ハウルの動く城』を含めた子供向けのアニメであることも理解出来る。大人向けと考えられる『イノセンス』と『スチームボーイ』の合計は、21.6億円とアニメ全体の5~6%過ぎず、邦画全体では3%余りにしかならない。 
 こうしてみると、米国でよく言われる劇場アニメは子供のマーケットといったことは、日本にもある程度当てはまるといえる。公開前に大きく話題になった、『イノセンス』(10億円)、『スチームボーイ』(11.6億円)、さらに『CASSHERN』(15.3億円)まで考えると日本の大人向けの劇場アニメの市場が最大で10億円から20億円の間に納まってくる可能性は高い。

 さらに、海外アニメの意外な健闘ぶりも興味深い。大ヒット作の『ファインディングニモ』(110億円)は言うまでもないが、キャラクターが日本に合わないとしてあまり好意的に見られなかった『シュレック2』でも25億円の興行収入を上げている。これは、『ワンピース』や『NARUTO』より多く、『名探偵コナン』の28億円にほぼ匹敵している。マスメディアでほとんど話題にならなかった『ブラザーベア』が『CASSHERN』より多い16億円というのも驚きである。こうしたことも、これらのアニメが子供向けの作品であることと結びついているのだろう。