産業革新機構 米国SNS楽器プラットフォーム事業に出資

 国内の大手投資会社産業革新機構は、今年7月に米国シリコンバレーに拠点を置くITベンチャーMiseluに600万ドルの出資を行うことを決定した。出資は第三者割当増資によるもので、初期段階の開発資金を供給する。また、産業革新機構は社外取締役として細谷敦氏を派遣する。
 Miseluは2008年に日本人の吉川欣也氏が設立した。吉川欣也氏は、シリコンバレーでは数少ない日本人が参加するベンチャー企業の成功例IP Fusion立ち上げなどの経験がある。MiseluはAndroidをベースにキーボードタッチパネルやカメラ内蔵したSNS交流型の新しい楽器の開発を行っている。

 楽器開発にあたっては、電子楽器やインターネット上の楽曲創作で広く利用されるVocaloidの技術を開発したヤマハ、PC・モバイルのソリューションサービスACCESSが協力する。Android を活用したネット対応型ソーシャル楽器を中心に、ソーシャル楽器のオープンプラットフォーム構築を目指す。
 Miseluは、新しい楽器はSNS機能とインタラクティブ性を兼ね合わせた斬新なコンセプトを持つとする。音楽とSNSを軸にした新たなエンタテイメントを提案することになる。国内ではVocaloidや動画共有サイトを中心としたネット上のコミュニティが盛んだが、それとはやや異なるアプローチで北米市場を目指す。

 一方、産業革新機構は、2009年7月に「産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法」により設立された投資会社である。日本の新しい技術、ベンチャー企業、企業の海外展開を振興する目的を持ち、官民の出資を受ける。
映画などのコンテンツ振興のための新会社への出資も明らかにされている。今回のMiseluへの出資も、インターネット上の音楽コミュニティの新産業として可能性に期待するものと言えるだろう。

産業革新機構 http://www.incj.co.jp/
Miselu  http://www.miselu.com/