アーティストハウスが知財信託の新会社設立

 書籍の企画・出版や映像の企画・販売を行っている東証マザース上場企業のアーティストハウスは11月24日にエンターテイメントコンテンツの知的財産のファイナンスに関わる新会社、株式会社アーティストハウスインベストメントを本年の12月1日付で設立すると発表した。資本金は1億円になる。
 アーティストハウスは、米国に較べてGNP比率で少ない規模の日本のコンテンツ産業を基幹産業として育てるためには資金調達の多様化が必要であり、設立会社は業容の拡大のみでなく日本コンテンツ産業の拡大に寄与するとしている。また、主な事業として以下の業務をあげている。

1.エンターテイメントコンテンツなどの知的財産権に係るファイナンススキームの組成・運用・管理
2.知的財産権の価値の算定・情報提供・データ作成
3.エンターテイメントコンテンツなど知的財産権の信託業務
4.投資事業組合の組成・運用・管理

 11月24日付の日本経済新聞の記事によるとアーティストハウスは住友信託銀行と信託財産の受託契約をするという。住友信託銀行は、映像ソフトの販売権を信託財産として預かり小口化して一般投資家に販売を行う。これは、日本初の知的財産信託となる予定である。
 これまでの日本の信託業法は信託の引受けが出来る財産を制限しており、その中に含まれていなかった著作権などの知的財産権を信託財産に出来なかった。このため、知的財産の証券化、流動化には、SPC(特別目的会社)の設立など複雑な仕組みが必要とされて来た。今国会での改正信託業法の可決見通しにより、この制限が撤廃されることから通常の投資信託の仕組みを利用することが可能になる。今後も、根強い資金調達のニーズからこうした取り組みが増えそうだ。